【20代必見!】保育士の平均給料・年収はどうなのか?条件や施設別に解説!

保育士年収

2021年7月13日 掲載

保育士の平均年収は徐々に上がっていますが未だに低い状態です。

平均年収をあげるには資格取得、キャリアアップ、転職をして良い条件の場所へ移動する事が条件です。

ここでは具体的にその方法をお答えしていきたいと思います。

保育士として納得のいく職場環境を整える材料となるように詳しく解説していきます。

就業先別の保育士とは?

保育士が働く就職場所として現在は多岐にわたっています。

保育園、認定こども園、小規模保育園、院内・企業内保育所、家庭的保育事業とざっくり分けていってもこれだけの種類があり、就職場所によって年収は変わっていきます。

条件別でどのくらいの年収なのかを解説していきましょう。

保育士の平均年収はいくらか?

保育士全体での平均年収は363万4,600円となっています。

平均月収としては、24万4,500円・年間賞与の平均は70万6,000円となっております。

年齢別では?

女性保育士現金給与額年間賞与平均年収
20~24歳21万3400円45万1100円301万1900円
25~29歳23万5800円69万600円352万200円
30~34歳24万500円69万9600円358万5600円
35~39歳25万4000円77万7200円382万5200円
40~44歳25万3500円77万6600円381万8600円
45~49歳26万700円82万4500円395万2900円
50~54歳26万5100円86万8800円405万円
55~59歳27万5400円88万9800円419万4600円
60~64歳24万5400円66万100円360万4900円
65~69歳27万8500円73万9400円408万1400円

参照:厚生労働省ー令和元年賃金構造基本統計調査

※左の軸(0~100万円)は平均給与と年間賞与を表しています。   

右の軸(0~450万円)平均年収を示しています。


女性保育士の年齢別年収を見ていくと、20歳~24歳の301万1900円から25~29歳の352万200円と年収が大きく増加していますが、ここからは徐々に増加していきピークは55歳~59歳の419万4900円となっています。

ただ平均月収だけを見た場合は年齢順の65歳から69歳の27万8500円が最も高い平均月収という結果となりました。

女性保育士平均データのグラフを見ると緩やかな右肩上がりで保育士は徐々に給料が上がっていくようです。

男女別では?

保育士を男女別で見た時の平均年収は、女性362万1300円男性389万1600円となります。

女性の職業のイメージが強いですが平均年収は若干ですが男性のほうが高い傾向にあります。

保育士全体と保育士女性の平均年収に大差ないのは、やはり女性優勢の職場で男性保育士が保育士全体の3~4%と非常に少ないためです。

ただ業務の中で男性保育士の手がほしいという場面も少なからずあるため、男性保育士がいることで業務の負担は減るようです。

現在は4~6%程度の男性保育士が働いています。

施設別では?

保育士が働く場所として多いのは保育園などの児童福祉施設。

この児童福祉施設は児童福祉法に基づく施設で14施設が定められています。

グラフでは大きく分けた5種類を比較していきます。

施設形態月収年収
私立認可保育園301,000円3,621,000円
公立保育園303,000円3,637,000円
認定保育園(私立)279,000円3,359,000円
小規模保育(A型)268,000円3,225,000円
事業所内保育(A型)230,800円2,858,000円

施設形態別の表とグラフを見ると公立保育園、そしてそこまで私立認可保育園が保育施設では多くお給料がもらえます。一番低い形態としては、事業所内保育(A型)で23万800円との調査結果となりました。

事業所内保育が低い理由としては国からの補助である運営補助金がどうしても低くなってしまうのが働き手の保育士に影響してしまうようです。

給料の年間推移は?

  H22年 H23年 H24年 H25年 H26年 H27年 H28年 H29年
保育士数 35.2万人 35.7万人 37万人 38.1万人 39.4万人 41.2万人 43.9万人 46.4万人
保育士の年収 325万円 324万円 315万円 310万円 317万円 323万円 327万円 342万円

このグラフを見ると、保育士の数は年々上がっていています。

保育士の給料はH25年が310万円まで下がっていて底から徐々に上がり、H29年から15万円ずつ年収が上がっています。

他の業界と比べてどうだろうか?

他業種のランキングをもとに比較をしますと、順位では保育士は129業種中94位と順位的には低いことがわかります。

医療系との比較をしてみましょう。

比較する業種平均年収順位
保育士363万円94位
施設介護員346万円102位
看護師482万円36位
准看護師403万円76位
理学療法士・作業療法士409万円72位

医療系では、看護師の482万円・理学療法士および作業療法士の409万円・准看護師の403万円があり、看護師との比較では年収で100万円以上となり、月の給料では33万4,000円と約9万円の差があります。

准看護師では403万円で年収比較では40万円の差で、月の給料では28万8,000円で約4万円と看護師ほどではないですが差があります。

4万円の差はなかなか大きな差と感じられます。

なぜ保育士の給料は低いのかというと、保育園の財源というのは国からの補助金と保育者の保育料からなっています。

この財源に限界があるため、なかなか給料を多く出すことができません。

このことから保育士の給料が低くなってしまうのです。

幼稚園と比べて高いのか?安いのか?

 

  対応年齢 管轄 内容 サポート方法 メリット デメリット
幼稚園教諭 3歳~6歳 文部科学省が発行する教員免許 学校の前段階の教育の場 教育を目的としたもの
学習のサポート
・乳児期から関わることができる
保育園以外に乳児院・児童養護施設がある
・長時間保育の対応が必要
・保護者との信頼関係を築く時間が少ない
保育士 0歳~6歳 厚生労働省が発行する国家資格 児童福祉施設 忙しい親御さんを
サポートする
・教育的指導ができる。
・こどもの主体性を大切にしたカリキュラム
・固定勤務、長期休みも入る。
・在園時間が少ないため子供とのかかわりが少ない
・保護者同士のつながりが強く、担任との価値観が合わない時がある

 

幼稚園教諭との比較をすると、幼稚園教諭は92位で366万円と3万円高い程度にとどまっており、大きく違いがないようです。

幼稚園教諭は主に幼稚園での就職となりますが、母体が大きく変わります。

幼稚園は学校法人、社会福祉法人、宗教法人や国立の幼稚園などがあり、就職場所も変わっていきます。

保育士は厚生労働省の管轄・幼稚園教諭は文部科学省の管轄で、保育士は保育を目的としたもの。

幼稚園教諭は教育を目的にしたものと目的に違いがあります。

幼稚園教諭と保育士は同時取得可能なのでこれからとるのであれば両方とることをおすすめします。

就職場所はかなり広がりますので、あなた自身がやりたい働き方に合わせて柔軟に働くことが可能です。

今後保育士の給料は上がっていくのか?

年度 平均月給 平均年収
令和元年 244,500円 3,634,600円
平成30年度 244,501円 3,579,300円
平成29年度 229,900円 3,421,300円

保育士の給料は低いのですが、国からの補助金は年々少しずつですが増えていっています。

幼児教育無償化も全額が財源で賄われるため、給料が減ることはないです。


平成29年度から見てみると少しずつ、平均月収・平均年収が増えていることがわかります。

それでも、ほかの業種から比べるとやはり低いのが現状です。

現在、保育士の賃金の低さが問題となり賃金を引き上げる動きが見られています。

現在の保育士の給与水準は低く抑えられていて、こどもの安心・安全を守るためには給与水準の改善が不可欠との考えに至ったからです。

ですがまだ決定されたわけではなく現在は保育士の人件費を通知するよう求めている程度なので、今後どのように変わるかはわからないままなのです。

実際に給料を上げるためにはどのようにしたら良いのか?

せっかくの思いで、目標としていた保育士になれたのに給料が少なくて仕事は楽しいけど、生活はつらい!なんてことになるのは悲しいですよね。

国のほうでも今後ベースアップするように働きかけてくれるとは思いますがいつになるのかわからない。

それであれば、できることをやろうと思うのはすごく自然。

それではどのようにして給料をあげて行けばよいのか考えていきましょう。給料をあげる条件は複数あります。

条件は複数ある

どのような条件があるのかを見てみましょう!

難しいことは何もないのです。

保育士として進むのであれば必然的に目指すことばかりです。

そのことをいつからやるのかということです。


給料をあげる条件

資格取得してキャリアアップする

昇進することに勤めていく

転職する


それぞれどのようにやっていけば良いのかについて詳しく詳細をみていきましょう。

資格取得してキャリアアップする

給料をあげるためには保育士の資格だけでは足りません。

実は保育には様々な資格が存在し、資格を取得することでキャリアアップにつながります。

これは平成29年度より厚生労働省が導入した質の高い保育士を育てるための制度で「保育士等キャリアアップ研修制度」というものが導入されました。

この制度はキャリアアップすることで、保育士の専門性を高め同時に給料も増やすことができるので挑戦していきたい事の一つです。

資格名内容
チャイルドコーチングアドバイザーこどもの潜在能力を伸ばし育てるスペシャリスト。
幼時から高校生が対象で、こども自らの成長を促し、精神面のサポートをする
チャイルドマインダー対象は0~12歳までで1~3名までと決まっている。
少人数制に特化した保育を学び「個別」を重視できるきめ細やかな関わり方が身につく
レクリエーション
インストラクター
歌・ゲーム・集団での遊びを保育で効果的に取り入れることができる資格。レクリエーション活動の指導者となります。
認定病児保育
スペシャリスト
秒児保育のための資格。突発的な体調不良時に親に代わって適切なケアと保育を行うための知識を身につける事ができる。
運動保育士こどもたちの健全な心と身体を育む運動遊びのプロフェッショナル
初級・中級・上級がある
イングリッシュエキスパート保育士英語教育の低年齢化がすすんでいるため今後は必要な資格となってきます。保育英語検定と保育士の資格を取得すると資格が発行される。
ベビーサイン講師しゃべれない赤ちゃんに簡単な手話やジェスチャーでコミュニケーションをとる「ベビーサイン」を教える講師となる資格

昇進することに努めていく

昇進することで給料が上がります。

筆者は保育士資格を持っていますが現職は看護師です。

過去のお話をすると私は以前主任看護師として働いた経験があります。

転職した先の条件が主任として迎え入れたいとの内容だったのでその条件を呑み主任看護師として働いたのです。

その時点で前職の年収の100万円以上アップ(560万円)していました、その会社では私の功績を認められ主任の上の役職で看護係長を用意するというお話があり、看護係長になれば年収は50万円プラス(620万円)になったのですが、家庭の事情でやめざるを得なく結局はなってません。

ですが、役職が付くということはそれほど給料や年収がアップする力があります。

さて、保育士の場合ですが平成29年度の「保育士等キャリアアップ研修制度」では、「副主任保育士」・「専門リーダー」・「職務分野リーダー」3つの役職が新設されました。

条件がありますが、役職が着くと最大4万円/月の支給が国の補助で受けられる可能性があるのです。

年収換算するとプラス48万円です。

そのため昇進することで給料アップにつながるという事になります。

ただ間違えてはいけないのはその保育園に分配方法を任せるというものなので必ずもらえるわけではありません。


〈副主任保育士〉

条 件もらえる可能性がある金額
・職務経験7年以上
・職務分野別リーダーを経験
・マネジメント+3分野以上の研修を終了している
・各園から副主任保育士として任命
  月額最大4万円支給される


〈専門リーダー〉

条 件もらえる可能性がある金額
・職務経験7年以上
・職務分野別リーダーを経験 4分野以上の研修を終了している
・各園から専門リーダーとして任命
  月額最大4万円支給される


〈職務分野別リーダー〉

条 件もらえる可能性がある金額
・職務経験3年以上
・職務分野研修を終了
・各園から専門リーダーとして任命
  月額最大5千円~支給される

転職する

保育園にも好待遇の給料がもらえるところは存在します。

それは公立の保育園です。

これは地方公務員として扱われるからです。

役職のつかない保育士では平均年収はそこまで給料の開きはありませんが、役職が付くことで私立と公立の保育園では大きく開いていきます。

主任保育士となると年収の差は100万円以上の開きが出てきます。

また、公立保育園ではしっかりとした昇給と退職金も用意されるため公立の保育園に転職することで給料アップにつながるのです。

公立保育園に就職ができれば良いですが、なかなか倍率が高くなるため私立でも条件の良い就職場所に転職することで今現在の給料より確実にアップします。

転職を繰り返しながら給料をあげる方法もあるのです。

転職の問題として、給料などの条件以外にもいろいろと気を付けないといけません。

それは転職をして「何を改善したいのか」をはっきりさせないといけないことです。

例えばですが、以下のような改善点があります。


・人間関係はどうか?

・仕事と生活を両立したいから残業はしたくない。

・家から近いところが良いなど


転職求人サイトでは情報は実際どの程度もらえるのか?人間関係はどうなのか?やめる人が多いのかなどの情報を持っていることが多いです。

転職エージェントでは保育園のホームページでは、はっきりつかめない情報も持っているので頼ってみるのもおすすめします。

本格的に転職をしたいなら、できるだけ好条件で働くために、早め早めに行動するのが良いです。良い求人はすぐに埋まってしまいますから。

転職エージェントを以外にもブログをみることもおすすめの一つです。

実際に転職してきた型のブログや好条件の転職の仕方を情報として説明しているブログがあります。3例ほどブログをご紹介します。


転職イノベ https://easyblog0401.com/

ここでおすすめは、年代別・業種別の転職エージェントが書かれています


ミドルからの「転職のススメ」 https://blog.with2.net/rank5334-0.html

転職に関しての悩みについて書かれています。ご自分の悩みにあてはめてお読みください。


転職できなかった52歳社内SEの夢と現実 https://naka6ra.net/1703.html

転職できなかった体験談と幸福土を決める転職先は読んで損はないです

まとめ

いかがだったでしょうか?

保育士の現状とどうすれば給料が上がるのか、給料をあげるためにはどうすればよいのかをお話させていただきましたがこのお話は、保育士だけのお話ではなく、どのような業種でも同じことが言えます。

スキルアップ、資格取得、好条件の仕事先へ転職。

ただ、どのような結果を出すかは自らが答えを見出すしかありません。

答えを見出すために友人の力を借りるなり、転職エージェントを使うなり色々な方法があります。

より良い結果を出すには、自らが悩む必要があると思います。

いろいろとお話ししたことがヒントになればと思います。

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